パピヨン 飼い方

パピヨンはジャパンケネルクラブ（ＪＫＣ）の分類では、愛玩犬に分類される犬種です。

パピヨンとはフランス語で「蝶」という意味で、耳が蝶が羽を開いた時の形に似ているので、名づけられました。

原種はスペインのトイ・スパニエルといわれ、ルイ１４世が溺愛し、たくさんのパピヨンを輸入したといわれ、その後、フランス王朝に名を残す、ルイ１５世の妾として有名なポンパドゥール夫人や、ルイ１６世の王妃として名高いマリー・アントワネットも飼育し、かわいがっていたといわれます。

ＪＫＣの理想サイズは、体高２８ｃｍ以下と小型犬ですが、改良の際にチワワやスピッツと交配したため、現在でも、チワワほどのサイズの小柄なパピヨンや、５キロ近くある、大きなパピヨンが出現することがあるようです。

フランス宮廷で愛されていたころのパピヨンは、垂れ耳だったそうですが、チワワやスピッツと交配した影響で、立ち耳のパピヨンが現れ、次第に立ち耳のパピヨンに、人気が集まるようになりました。

現在でも、同じパピヨンの親から、垂れ耳、立ち耳の両方が生まれ、どちらでも認定を受けることができます。

日本やアメリカでは垂れ耳のパピヨンのことを、「ファレン（フランス語で蛾）」と呼び、区別することがあります。

毛の色は白地であれば、全ての色が認められ、毛質はシルキーでシングルコートが一般的ですが、スウェーデンや北欧など、寒い地域のパピヨンは、ダブルコートだといわれています。

シルキーコートは毛が絡みやすく、毛玉ができやすいので、こまめにブラッシングしてあげましょう。

パピヨンは体が小さく、華奢な印象ですが、小型犬の中では丈夫で、遺伝性疾患が比較的少ないといわれています。

物覚えもよく、遊ぶことが好きなので、お散歩も楽しくすることができます。

たまに、不安を感じやすく、神経質な個体も見受けられますが、攻撃性は低く、人や犬に対しても温和に接することができるため、小さい子供がいる家庭でも、飼いやすい犬種といえるでしょう。